日常
「ただいまー」僕
ちょっとばかり疲れた声で僕、裕一が言います。
ベットの里香は不機嫌そうな顔をしながら、
「おかえり」里香
なぜ不機嫌そうな顔をしているのですか?
僕は重い体を引きずって図書館に行ってきたのに。
行・っ・て・き・た・の・に!!
まぁ良いです。もう慣れましたから。
「本、あった?」里香
ベットに寝たままのハズなのに見下ろされてる気がします。
「ぁったょ!」僕
おっと、恐怖のあまり声が裏返ってしまいました。
しかもビックリマーク付きで。
とにかく渡さないと何をされるか分からないので頼まれた本を渡します。
「なに、これ?」里香
妙にドスをきかせた声で聞いてきます。
え!?、何何何何何何!?
「た、頼まれた本だよ?ピーターラビットの」僕
僕の心臓はバクハツしそうです。
これがハートブレイクってヤツですか?
「ふ〜ん。これがピーターラビットなんだ?」里香
僕を睨みながら里香は言います。
え? やっぱり違う?しかもピーターラビットであるハズのその本を軽く否定した気もします。
「そ、そんな。その本は里香に頼まれた本だよ?
ほ、本当だよ!?メモした紙を受付のお姉さんに渡して持ってきてもらった本だからマチガイナイハズデスヨ」僕
「うるさぁい、この本のどこがピーターラビットなのよ!?どうみてもミッフィーじゃない!!」里香
え?
そんなハズは無い。
僕が信頼している美人のお姉さんが間違える訳が無い。
「ちょっと見せて」僕
里香から奪うように本を取ります。
……
………
…………
………
……
「里香!!ミッフィーの口は◇←こんな風に開くらしいよ?」僕
現実逃避へレッツゴー!
「うるさい!!こんな簡単なお使いも出来ないの?あんた何歳なのよ!!」里香
「僕?僕は正真正銘17歳さ!!」僕
ヒュン、ヒュンヒュン、ヒュンヒュンヒュン
「ごめんなさいごめんなさい、今すぐ図書館に行ってピーターラビットを借りて来ますからACアダプターを高速回転させないでー」僕
「うるさい、うるさい、うるさ〜い!」里香
「ちょっWWそのセリフはあの貧乳キャラの名セリフ!?駄目だよ?勝手にパクっちゃ、本が違うんだから。
え?、違うよ?、決して里香の事を貧乳って言った訳じゃないよ?違う、それは誤解だ、君の誤解なんだよ?本当だよ?
確かに里香も貧…だけど、あわわわ!
やめて!!こっちに来ないで!ACアダプターを不思議な音を立てながら回わさないで!
怖い、怖いよぅ
ひぃぃいいいぃぃぃ」僕
僕の鼻先をACアダプターがカスリました。
なんだかとってもヤバイです。
ヤバイ・デス。
でもコレハ脅しデスヨネ?
きっとそうですよね?
いくら里香でも本当に当てたりはしませんよね?
ねっ!?
「メゴッュダャカァィぃ!!」僕
突然の衝撃。
どうやら当たったようです、ACアダプターが。
「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪」里香
「だから他の人のネタをパクっちゃ駄めぇ…ガフゥ↓」僕
これは僕たちにとっては本当に特別で特別な日常のほんの一部のまだ怪我の軽い物語。
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