―――最悪だ。
今までにも最悪な事は沢山あった、ここ1年でも夏目に殴られたとか多田コレクションが里香にバレた時など
でも、こんなの今の状況に比べたら全然平気だ。

今僕の目にはドアを開けてドアノブを握ったまま固まってる里香が映ってる。
当の僕は…その……僕だって健全な18歳であって持て余す時もある
つまり僕はパンツ一丁で、左手には雑誌を持ち右手はアレを握って上下に動かしている姿を里香に見られたのだ。

顔を真っ赤にしている僕とは対照的に里香は冷静に
「ふーん、裕一もそんな事するんだ」と言った
『い、いいだろ別に俺だって男なんだから』
「…いつもやってるの?」
『た、たまにだよ』
「そんな恰好で?」
『………』僕はもう恥ずかしくて何も言えなかった
「てか、裕一そんな本持ってたんだ。何処に隠してたの?ベッドの下には無かったけど?」
『…暗室の中』
「そっか見た事ない訳だ……プッ」
里香は笑った
『な、何笑ってんだよ!』あぁ…少し泣きそうだ
「だって裕一顔が真っ赤なんだもん」里香はゲラゲラ笑っている
「まぁ別に良いんじゃない?たまには」
『えっ?』
「でも私が来る時にはやらないでね。汗臭いの嫌だし」


『いいのか?』







「うん。別に良いよ筋トレぐらい」


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